コンクリート劣化予防にはハイパーロック ビーアールエス株式会社 ビルのロングライフjかめざすなら コンクリート劣化予防にはハイパーロック ビーアールエス株式会社

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  コンクリート建造物の劣化予防には、単なる撥水剤や塗膜材による防水処理では効果は望めません。たとえ効果が見られても、それは一時的なもの、あるいは後々劣化を促す場合がほとんどです。そのなかで現在では唯一、劣化予防をかなえるのが浸透強化型の「吸水劣化防止剤」。このコーナーでは、吸水劣化防止剤『ハイパーロック』にスポットをあてながら、ビル保全に関する疑問にお答えします。  
 
 
現在、防水処理の主流となっている塗膜材と吸水劣化防止剤の違いは?
前者は表面に幕を作る、後者は浸透してコンクリート自体を強化する、という違いがあります。
  『ハイパーロック』に見る浸透強化型の吸水劣化防止剤は、コンクリートに吹き付け、またはローラーで塗布することで外壁表面から6〜7mmの深さまで浸透し、基材そのものを珪酸質化します。つまり、コンクリートの多孔構造はそのまま、コンクリート自体を硬化・耐水化することで、通気性・耐久性・防水性を高め、ビルの経年劣化やアルカリ骨材反応などを未然に防止するのです。
雨や湿気の浸入を食い止める防水機能と、コンクリートを乾燥させるための通気機能は、相反するように思えます。なぜ、防水性と通気性を両立できるのですか?
コンクリートのもつ微細な孔を残しながら、コンクリートそのものを耐水化することで、防水ウエアのような機能をかなえるのです。
  防水と通気を両立しているもっとも身近な例が、私たち人間の皮膚です。ヒトの皮膚は、発汗作用によって表皮に汗をかきますが、お風呂に浸かってもお湯が体内に侵入することはありません。また、スポーツウエアなどの生地に使用される素材にも、雨など外部からの水の浸入はシャットアウトしながら、内部のムレは蒸気として放出する機能を兼ね備えています。
コンクリートは元来、多孔構造で、この微細な孔を通じて通気が行われます。『ハイパーロック』は、この多孔構造をそのまま残した状態でコンクリート表面(浸透部)を耐水化するため、雨などが浸入しようとすると撥水効果で水を弾き、内部の余剰水は蒸気として放出させます。つまり、人間の皮膚やスポーツウエアの新素材と同じような機能をもたせるのが、浸透強化型の吸水劣化防止剤の特長なのです。
建物によっては、タイル貼りやコンクリート打ち放しなど、さまざまな外壁仕上げがあります。『ハイパーロック』は、どのような仕上げの外壁に有効なのですか?
『ハイパーロック』は無色透明。だから、どんな外壁でも有効です。
  『ハイパーロック』はコンクリートやモルタルの建造物なら、およそあらゆる外壁に有効です。タイルなどの外装材で仕上げた外壁も、その目地から浸透してタイル裏面まで珪酸質化して基材を強化するため、タイルが剥離落下するようなトラブルも解消できます。その意味からいえば、浸透強化型の『ハイパーロック』は、事故や災害時の危機管理にも効果的といえるでしょう。
また、乾燥後は無色透明で基材色を変えません。コンクリート打ち放しのような美観が重視される外壁でも風合いを損なわず、白華現象も防止できます。さらに、その耐水効果から汚れもつきづらくなるので、汚れが目立ちやすい建造物の汚れ防止用保護剤としても効果的です。
『ハイパーロック』は、ビルの新築時と改修時のどちらのタイミングで施工するべきですか?
理想は新築時ですが、既存物件なら最初の改修時に施工することをおすすめします。
  建物は、外壁から水分や大気化合物がコンクリート内部に侵入して、劣化を促進することになります。大切な資産であるビルをより長く、安全・快適に運用していくためには、新築時に『ハイパーロック』を施工することでビル全体に防水処理を施し、劣化の原因を予防するのが理想です。初期コストを考えると新築時の外壁防水は「余計なコスト」と思えるかもしれませんが、コンクリートの劣化をあらかじめ予防しておけば、建物の健全化を長期的に維持することが出来ます。そのため外壁改修のタイミングを後ろに引き延ばすことができます。つまり、『ハイパーロック』で処理した場合としなかった場合とではビルの寿命そのものに大きな差が生じ、結果として保全に要するランニングコストを抑えることができます。 また、既存ビルの場合はすでに経年劣化が進んでいるので、最初の改修時に『ハイパーロック』を施工することをおすすめします。施工のタイミングは早ければ早いほど、コンクリートの劣化を軽減し、ビルの寿命を長くする効果があります。
すでに外壁にひび割れが生じている状態でも、劣化予防効果はあるのですか?
一度ひび割れた外壁を、もとに戻すことはできません。でも、それ以上に劣化が進まないように体質を改善することができます。
  コンクリートにしてもモルタルにしても、基材そのものに自己修復力はありません。そのため、一度ひび割れた外壁をもとの状態に戻すことは不可能ですが、劣化がそれ以上進行しないように『ハイパーロック』で基材を珪酸質化することによって微細な亀裂なら接着修復し、“体質改善”させることはできます。
したがって、『ハイパーロック』のメリットを最大限に活かすなら、ビル新築時に使用するのが理想的です。
とはいえ、数年先の劣化予防など意識しないビルオーナーの方が多く、実際に経年劣化の症状を目の当たりにしてから、リフォーム時に『ハイパーロック』を採用するケースが大半です。ただし、劣化してしまったコンクリートは元に戻すことはできません。コンクリートに本来の強度を持たせ、ビルをより長持ちさせるためにも、新築時に使用するべきであることを強調しておきます。
『ハイパーロック』の施工には、どのような作業が必要なのですか?
養生作業なしに、スプレーガンやローラーで簡単に施工できます。
  経年劣化によるリフォームの場合、劣化部分の修繕が必要となります。でも、非危険物で安全性にも優れた『ハイパーロック』そのものの施工は、スプレーガンやローラーなどで簡単に施工できます。しかも、ガラスや金属部に付着しても簡単に拭き取れるので、養生作業が必要ありません。そのため、従来の防水処理と比べて大幅なコストダウンを図ることができるのも、大きな特徴といえるでしょう。
劣化予防以外に何か別のメリットはありますか?
断熱効果による光熱費の節減、防汚効果による清掃費の節減をはじめ、外壁の剥離・落下などの事故防止にも効果を発揮します。
  『ハイパーロック』はコンクリートの表面から6〜7mmの深さまで浸透し、浸透・硬化後は6〜7mm厚の断熱材を用いたのと同等の断熱効果が得られます。したがって、冷暖房などのエネルギーコストの面でも大きな効果が得られます。
しかし、何と言っても最大のメリットは、その「体質改善効果」でしょう。ビルの基材劣化や汚れを防ぎ、耐久性を高めるということは、修繕サイクルを延長し、ビルの寿命そのものを引き伸ばすことにほかなりません。また、地震や豪雨など自然災害に対しても、強化したコンクリートは優れた耐震・耐火性を発揮し、外装タイルをはじめとする外壁の剥落・落下事故など、思いがけないトラブルを未然に防ぐ効果もあります。
「ビル保全は体質改善から始まり、危機管理につながる」
ビルオーナーの方には、そのことを強く意識してビル運用を成功させていただきたいですね。