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本来、コンクリートと鉄筋はもっとも相性が良く、強アルカリ性（水酸化カルシウム）の超薄膜に包まれて“不動態化”した鉄筋は、永久に腐食することはありません。
しかし、湿気とＣＯ2（炭酸ガス）の化学反応によって中性化が進んだコンクリートだと、その影響で鉄筋は容易に腐食してしまいます。しかも、錆が発生することで鉄筋は２倍以上の体積に膨張し、その膨張力で頑丈なコンクリートを爆裂させてしまうのです。
そして、一度ひび割れたコンクリート外壁は、二度と理想の状態――最終強度を得ることはできません。また、ひび割れが生じれば、雨水や湿気の浸入も進み、ますます鉄筋の腐食を加速させます。本来、最高の相性で結ばれたコンクリートと鉄筋も、ちょっとした亀裂によって悲しい結末を迎えてしまうわけです。
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